アメリカ・ドイツなど、世界の国々で債券は発行されていますが、国内で国債といえば「日本国債」を指します。国債を購入するということは「国へ投資すること」で、日本国は購入者から借金をしているということになります。
借金づけの日本政府ではありますが、財政が完全に破たんする可能性は限りなく低いため、信頼性の高い投資先と言えるでしょう。
ちなみに、国債は現在ペーパーレス化しているため、紙券自体の発行はありません。金融機関での口座等で管理されているので、紛失や焼失、盗難といった恐れもなく投資できます。
国債にはいくつか種類があり、「利付国債」「割引国債」などの名前を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
利付国債は満期に額面金額が戻され、半年ごとに利子を受け取ることができる国債。満期は2年・5年・10年で固定金利となっており、普通預金よりも高い金利となっています。
これに対し、割引国債には利子の支払いはありません。ただし、発行時の額面と満期時の額面の差額を受け取ることができ、これが利益となります。
超低金利時代の日本では、国債の金利も同じく低いものとなっています。株式投資などに比べると利回りが低く、大きなリターンは見込めないでしょう。非常に可能性の低い話ではありますが、国が破たんした場合は元本の保証がありません。また、個人向け債権は、発行されてから1年が経過しないと解約不可能。急に現金化が必要になったときなどは、不便が生じます。
国債のメリットの1つとして挙げられるのが「信頼できる投資先」であるということ。元本と利息の支払いは日本政府が保証しているため、投資の初心者でもトライしやすい運用法と言えるでしょう。また、普通預金・定期預金に比べると金利は高め。最低金利は0.05%となっており、これは金利が大幅に低下しても保障されるものです。ちなみに、金融機関の定期預金(5年)の金利は0.005~0.006%ほどとなっているため、それに比べたら金利は高め。大きなリターンはないですが、堅実な投資先です。
※参照元:日本金融通信社「最新預金平均金利情報」https://www.nikkin.co.jp/kinri/average.html、2021年4月22日調査時点
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FP。トータルリスクコンサルタント。東京在住。銀行・保険会社勤務を経て現職。生命保険、損害保険の営業に従事。現在は将来の生きるお金の使い方や貯め方、相続対策、企業・個人事業主向け税金対策などの相談に対応。